肩こりや腰痛など、体に不調を感じた際に鍼灸治療を受けることがあるかと思います。
しかし、治療を受けた後に治療部位が痛くなったり眠気を感じたり、熱が出たりなどの体の調子が悪くなったという経験はありませんか?
鍼治療を受けた後に体の調子が悪くなると不安になるかと思いますが、その症状は【好転反応】の可能性が高いです。
- 治療した部位に痛みやかゆみを感じる
- めまいや吐き気、倦怠感
- 眠くなる
- 熱が出た
鍼治療後に好転反応が出ると「悪化した…?」と思われるかもしれませんが、これは回復する過程で起こる正常な反応なのでご安心ください。
この記事では鍼治療によって引き起こされる好転反応の症状や対策などについてご紹介します。
鍼治療後の過ごし方や副作用との見分け方もご紹介するので、鍼治療後の違和感にお悩みの方は参考にしてください。
目次
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好転反応とは?
好転反応とは、鍼治療などの施術を受けた後に体にだるさや痛み、発熱などの症状が起こることをいいます。
せっかく痛みをとるための治療を受けたのに体調が悪くなると「悪化した?」と不安に感じてしまいますよね。
しかし、これは体が正常に戻ろうとしている過程で引き起こされる症状なのでご安心ください。
なぜ好転反応が起きるの?
鍼治療によって筋肉の緊張がゆるみ血行が良くなると、今までたまっていた老廃物などまでもが一気に体を巡ってしまいます。
そのため一時的に体に不調を感じてしまうのです。
好転反応は血流が良くなることで起こる反応なので、鍼治療の効果がしっかり出ているという証拠とも言えます。
好転反応はすべての人に起こるというわけではなく、鍼治療に慣れていない人などに比較的起こりやすいです。
長くても2〜3日ほどたてば良くなるので、鍼治療後に好転反応が出てもしばらく様子を見てみてください。
好転反応の症状
鍼治療後に起こりうる好転反応は、人によってさまざまな症状が現れます。
よくみられる好転反応の症状をご紹介します。
①痛み、違和感の悪化
鍼治療をするとその後、一時的に痛みや違和感が増すことがあります。
好転反応の症状で一番多いのではないでしょうか。
この反応は慢性的な痛みを抱えている場合によくみられます。
鍼治療のせいで痛みが悪化したと思われるかもしれませんが、筋肉が回復している過程で起こる正常な反応です。
一時的に筋肉痛のような痛みが出たあとは徐々に楽になり、結果的に治療前よりも痛みは軽減するのでしばらく様子を見て下さい。
②めまい、吐き気
首や背中など、上半身の治療をした際によく出る好転反応が、めまいや吐き気です。
こちらも長年放置した慢性的な首肩コリを治療したときによく出る反応です。
鍼治療で急激に血流が良くなることで起こる一時的な好転反応です。
もしこのような好転反応が出た際は無理せず横になって休むとすぐに良くなります。
③急激な眠気
鍼治療のあと、急に眠気が襲ってくることもあります。
日頃から疲れが溜まっていたり寝不足な日に鍼治療を受けると、治療によって自律神経が整い、副交感神経が優位になることで起こる反応です。
こちらも自律神経が整う過程で起こる反応です。
もし夜に眠気を感じなくても携帯を見るなど睡眠を妨げる行為はせず、ストレッチなどをしてなるべく目を閉じてしまいましょう。
④熱が出る、疲れを感じる
鍼治療によって血流が良くなると、今までたまっていた老廃物や毒素が体中を巡ることになるので、体がそれに対応しきれず風邪に似た症状が出ることがあります。
老廃物をはやく体の外に出すためにも水分をしっかりとりましょう。
⑤かゆみが出る
鍼治療をすると体の中の組織を新しく作り変えようとする反応が起こり、それによって治療した部位にかゆみを感じることがあります。
⑥吹き出物や発疹ができる
体内にたまった老廃物や毒素を体の外に出そうとする反応によって、ニキビや発疹が出来たり、尿の色が濃くなったり、下痢を起こすこともあります。
好転反応と副作用の違いは?
好転反応は、鍼治療によって体が回復していく際に一時的に出る症状で、治療の過程となります。
好転反応とよく似た意味で使われる言葉として、副作用というものがあります。
副作用とは、本来の治療目的とは異なる好ましくない反応のことを言います。
鍼治療でよくある副作用
鍼治療でよくある副作用としては、脳貧血があります。
一時的に血圧が下がり、脳にいく血液が足りなくなることで吐き気やめまいなどの症状が出ることがあります。
- 緊張している
- 首の筋肉が硬くなりすぎている
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好転反応が出やすい人の特徴は?
鍼治療を受けたとしても、すべての人に好転反応が起こるわけではありません。
また、好転反応が出たから治療効果がしっかり出ている、
逆に好転反応が出なかったから治療効果がない、というわけでもありません。
好転反応は出やすい人とそうでない人がいるのです。
治療を受けた時のお体の状態や体質などの条件が重なった時に好転反応が出たり、長引いたりします。
- 初めて、もくしくは久しぶくに鍼治療を受ける人
- 緊張しやすい人
- 疲労が溜まっている人
- 睡眠不足な人
- 筋肉が慢性的に硬くなっている人
- 吹き出物や湿疹が多いなど、肌が敏感な状態になっている人
- 薬を服用中の人
好転反応が出やすい人の特徴に当てはまる人は、念の為鍼治療のあとには大事な用事を入れないようにしましょう。
好転反応が出た時の対処法
鍼治療はマッサージなど他の施術と比べると、筋肉の深部に刺激を与えるのでどうしても好転反応が起こりやすくなります。
好転反応は決して悪いことではありませんが、不快感が続くと不安になりますよね。
鍼治療後にいくつか対策をとると好転反応が比較的はやく落ち着くのでご紹介します。
①鍼治療後は1~2時間くらい安静にする
鍼治療の直後は特に体が重ダルくなりやすいので、はやめに家に帰るかカフェなどでゆっくりされると良いです。
②十分な睡眠をとる
夜にしっかり睡眠をとることで、鍼治療の効果も出やすくなります。
眠れない場合は目を閉じてリラックスするだけで十分です。
③水分を多めに飲む
鍼治療後は血行が良くなり、体の中では余計な老廃物や毒素を体の外に出そうという働きが活発になります。
そこで水分をしっかりとることでその働きをサポートしましょう。
水分は一気に飲まず、こまめに飲むことが大切です。
④お酒は控える
飲酒をすると体の体温調節機能が狂い、体が冷えてしまうのでできれば鍼治療を受けた日はお酒は控えましょう。
どうしてもお酒を飲まれる場合は、鍼治療の後はアルコールが回りやすいので注意しましょう。
⑤長時間の入浴、激しい運動は避ける
鍼治療の後に長湯をしたり、激しい運動をしてしまうと血行が良くなりすぎ、のぼせてしまうので注意してください。
⑥体を冷やさないようにする
夏は冷房や冷たい風を避け、冬はあたたかい服を着用して体を冷やさないようにしましょう。
冬は特にマフラーで首を温めると体全体が温まるのでおすすめです。
まとめ
鍼治療を受けた後に好転反応が出ると、症状が治療前より悪化しているように感じて不安になってしまいますよね。
しかし好転反応は体が回復していく過程で出る正常な反応なのでご安心ください。
鍼治療後に好転反応が出るのは珍しくないので、治療後は安静にして体を休めましょう。
- 鍼治療後1,2時間は安静にする
- 夜はしっかり寝る
- 水分をこまめに飲む
- お酒、長湯、運動は避ける
- 体を冷やさないようにする
早ければその日のうちに、遅くても3日くらいで好転反応は落ち着き、その後は治療前よりも症状は軽くなっているはずです。
鍼治療を受けた人全てに好転反応が現れるわけではありませんが、もし好転反応が出ても焦らず様子を見てください。
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